香港デモ。そして正義。

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中国の巨大権力への抗議を始めた香港の若者たち。
その動機は素晴らしいものだと思います。
実際に、中国当局が行う取り締まりは国際社会から見たら完全に違法です。
一党独裁政権の権力を守るためには、国民の人権など無いに等しい。
中国政府を批判した人に対して、公平な裁判などなく一方的に身柄を拘束し、その後命まで絶たれるケースを目の当たりにしてきた香港の人たちが命をかけても守りたい人権と自由は、人間として当然の権利です。
私も若い活動家たちに応援メッセージを送っています。

私も中国に行くことが多々あるので、あまりこのようなメッセージを発信しない方がいいです。
チェックされているという前提で書かなければなりません。
そして、目をつけられた外国人が前触れもなく拘束される事件は頻繁に起こっています。
まあ、そこまで影響力を持った発信ではないので大丈夫だとは思いますが、油断はなりません。
現に一度、中国国内で通信を突然遮断されたことがあります。
現地の人に確認したら、中国政府にとってマイナスになる検索をやったからだそうです。
数万人単位の中国当局の人がネットを監視しています。
外国人である私ですら、ここまで警戒をしなければならない訳ですから、中国に暮らす当事者たちは、本音を語る時には命の危険を感じる事があるでしょう。

さて、ここから今日の本題に入りますが。
ここ最近の行動は最初の大義名分からは少しずれています。
破壊、放火、暴力などの行動は、どんな大義の元でもやってはいけません。
自分の命を守る為の正当防衛であれば法律で認められているわけですが、意見を押し通す為の暴力はいけません。

今日取り上げるこの問題の学びは、正義というテーマです。

デモ鎮圧の為に、中国当局は暴力で強制的に排除しようとしました。
それでも活動家たちは暴力のない抗議活動を繰り返し必死の抵抗をしていました。
そのうちに一部の参加者が暴力による仕返しを行い、それが大きな暴動に飛び火していきました。

問題はここです。

今回のデモは正当な人権、命を守る為に大義名分のある正義の抗議であり、それを国内外問わず多くの方が支持しました。
しかし、暴力に対して暴力で対抗した段階から、これはもう正義の抗議ではなくなったのです。
つまり、相手と同じ土俵に降りて、同じレベルで戦い始めてしまったということです。
これまで、正義対不正義の戦いをしてきたのに、この時点でやっていることはどちらも正義ではなくなったのです。
分かりやすく言えば、犯罪者を犯罪をもって懲らしめたら、それは正義ではなく犯罪だということです。

暴力に訴えず、理性の抗議を続けていれば支持も支援も長く続いたことでしょう。
しかしこのようになってしまえば、気持ちの上で応援は出来ても、公に支持・支援をする人は減ると思います。
素晴らしい抗議活動だっただけに、本当にもったいないと思います。

私はこれからも香港の人たちが自由と人権を勝ち取れるよう陰ながら応援していますが、暴力に訴えない正義の抗議を根気よく行うことを願っています。

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