前回のブログの話題にも通じますので、先日読者よりいただいた相談にここでお答えしたいと思います。
相談の内容を簡単にまとめると、神仏、ご先祖、他者に向けて日課にしている般若心経をこのまま唱え続けて良いものかどうか?
迷う理由は、この相談者は浮遊霊を集めてしまい憑依されるからと、霊能者の方に止められたそうです。
相談者と身内の体調が悪い事はその理由だという事です。
まず最初に、般若心経は霊に対してではなく本来現世を生きる人間の為に作られた人生教訓です。
内容を見れば分かりますが、この世というのは執着するに値する世界ではなく、あくまで修行の場、すべては実体のない世界であり、本来目指すべき高次元の世界へ迷う事なく向上していこう。というものです。
つまり、般若心経を唱える事自体、なんら特別な事ではなく、これによって憑依が起こる事はありません。
そうであるなら、日本中のほぼあらゆる宗派が唱えるお経ですので想像がつかない人数の人が憑依されている事になります。
霊に対して言えば、現世に執着を持っている場合、それが意味のない事だと言い聞かせるにはいいかもしれません。
ただし、その霊が生前般若心経に感心があればの話です。
皆さんが意味の分からない外国語のお経を聞いて何か感じるものがあるでしょうか?
それと同じです。
意味が分かる者、関心がある者、それを有り難いと思う者に対してはそれなりの効果があるでしょう。
意味も分からず、ただ単語を並べ発しただけのお経はただの音です。
音という意味では、般若心経ならではの音のエネルギ-、音霊(おとたま)があるのでそういう意味でのヒーリング効果はあるでしょう。
在家僧侶である私が言うのは驚くかもしれませんが、お経についてはこの様にそれほど特別なものとは考えていません。
あくまで人生教訓です。
朝から晩までお経を唱えたからと言って霊格が向上するなどという事はありません。
また、そういう宗教的に高い立場にある人間の霊格が高いかどうかはまったく別問題です。
もちろん高い人もいれば、低級霊に近いほど霊格が低い人間も大勢います。
霊格の向上(その為の修行)が輪廻転生の目的ですが、人生(日常生活)での経験、実践のみが魂を磨き、霊格を向上させる要因です。
相談者はご先祖や他者に対しての祈りに般若心経を唱えているという事なので上記は回答にはあたりませんが、お経についての考え方を説明致しました。
長くなりましたので、次回に続けます。
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